包丁って、なんとなく買っていませんか?
どこかで見たことがあるから、いろんな店で置いてるから人気なんだろ、ダメになったら買い替えればいいから安いのでいいや・・・。
そんな風に買っている人が多いのではないでしょうか。
実は奥深く、日本製を求める人が多い包丁。
素材はたくさんあるし、サイズだっていろいろ、価格帯までさまざまです。
キッチン雑貨店で働いていた私が、経験と売上数量をもとに、おすすめの包丁をおつたえします!
素材って何があるっけ?
ステンレス
一番出回っているのはステンレス。いたるところで見る、あのシルバーのやつ。
ステンレス=鉄だと思っていませんか?実は違うんです。
ステンレスは鉄とクロムの合金のことを言います。鋼のことですね。
特徴としては、加工しやすい、強度が強い、錆びにくいという感じ。
強度が強いので、大きなかぼちゃにも耐えられるし、横にしてにんにくをつぶしたり、背中でお肉を叩いたりと、わりと無茶苦茶な扱いができる素材のようです(けがのないように使いましょうね)
メリット
- 丈夫なので扱いが雑でも比較的OK
- 汚れにくい素材でお手入れ楽々
- 錆びにくく衛生的
デメリット
- 撓むこともあるので力の入れすぎには注意
- 熱に強くない(食洗器はダメ)
- 汚れがあると錆びる可能性あり
鋼(炭素鋼)
和包丁の素材として流通しているのが鋼です。鉄と炭素などでできている炭素鋼のことを言います。
ステンレスとは一味違い、よく切れます。ほかのものよりお手入れも必要。料理人さんが包丁を大切にしている理由がよくわかりますよね。食材にきれいに切れ込みを入れ、飾り包丁などをするイメージがありますし、毎日のお手入れが終わると、大切に布にくるんでいる。それほどお手入れが必要なのでしょう。
メリット
- 他の素材に比べてよく切れる
- 研ぎやすい
- 硬いのでどんな食材にも対応する
デメリット
- 少しの水や食材で錆びてしまう
- 硬すぎて欠けやすい
- 手入れが必要な上級者向け
セラミック
セラミックの包丁もよく見るようになりました。あれは陶器の仲間です。知ってましたか?
上記の二種類に比べて研ぐ頻度が少なくても心配ない、手間のかからなさがいいですよね。しかも軽量なので長時間使用してても疲れないし、子供さんに使わせる親御さんも多いようです。
メリット
- 食材ににおい移りしにくい
- 研がなくても切れ味長持ち
- 軽量なので腕が楽
デメリット
- 衝撃に弱く欠けることも
- 白い包丁だと食品から色移りすることも
- お手入れ用シャープナーがまだ少ない(私の意見です)
ダマスカス鋼
いかにも料理できそうなあの、表面に波紋が浮かぶ包丁。あれ、お高いの。
見た目重視、デザイン重視の方にはおすすめ。あれ持ってたらかっちょいいもん。
ダマスカス鋼は鋼と軟鉄など鋼材を何層にも重ね合わせて鍛造した、縞模様が美しい鋼材です。芯材をダマスカス鋼の側材で挟み込む構造で、芯材に使われている素材が違うと切れ味が違うこともありますので、購入前にしっかりチェックしてくださいね。
メリット
- 刃に浮かぶ積層模様が美しく個性的
- 二つとない模様で愛着がわく
- 錆びにくく刃こぼれもしにくい
デメリット
- 割とお高め
- 模様を大切にしながらのお手入れは大変
- 切れ味重視なら、ほかを選んだほうが
チタン
まだそこまで出回っていない(個人の意見です)、チタン製の包丁。切れ味があまり良くなかった印象があるので、私はおすすめしないかな。軽量で錆びにくく、におい移りもしにくいです。すごい色の包丁もあるから、興味がある方はぜひ、検索してみてください。
いかがでしたか?
知らない鋼材もあったのではないでしょうか。このほかにも複合材など書ききれないものがありますが、一般的にチョイスするのに迷う素材はこんな感じかと思います。包丁の形から選ぶのではなく、まず素材から選ぶと間違いなさそうですよね。
ちなみに私は、ステンレスの包丁を使用していて、しかも1本だけ(料理ばさみも使用しています)。5年ほどたちますがまだまだ切れ味抜群です!お手入れは持っている包丁のメーカーのシャープナーを使っていて、切れなくなったと感じたときにシャシャッと2,3回。ささっと楽にできるのに切れ味は戻っています。
トマトやきゅうりなどの野菜を切ると、切れ目の荒い包丁より、切れ味の良い包丁のほうがおいしいと聞いたことがあります(本当かな?)味付けだけでなく、包丁にも気を使うと料理がもっとおいしく感じるんですね。
みなさんのお料理が更においしく、楽しい時間になりますように。